
韓国で、中高校生に英語を教えていたことが、あった。そして時には、医療従事者の方が、
大学教授になるために必須な、英語テストの為の個人授業などもした。
これは今だから言える事だが、中高生より大人の授業が、しやすかった。
なぜなら大人は、自分が投資した分だけ、効果を得ようと熱心だからだ。
しかし、学生たちは、案外、投資に対する感覚がなく、学生という義務感だけで授業に臨むためだ。
或る時、生徒に、二卵性双生児がいた。その男女の兄妹は、仲がとても良かったし、
いつも一緒に通っていた。特に幼い頃、男の子は、双子の姉と結婚すると言ったという。
姉と言っても数分の差で生まれたが、家で序列を決めて、姉と呼ぶようにしたという。
彼らは中学1年生の時から、私と授業を始めた。女の子は英語が得意で、男の子は、
数学が得意だった。 だからといって成績の差が大きいわけではなかった。
ところが、時間が経つにつれて成績の差が出始めた。 女の子は繰り返し、学習を続けた。
男の子は、しきりに落ちる成績のせいで、ストレスを受け、間違った部分を説明しても、
よく聞こうとしなかった。兄妹が熱心に覚えてきた英単語も、男の子は覚えず、
姉と口論もよくするようになった。二人でこれまで、楽しく食べていた、
べビースターのお菓子も、食べなかった。おやつを食べる時が一番幸せそうだった兄妹が、
少しずつ違う道を、進んでいるという感じがした。私が思うに、英語の上達に違いがある理由は、
男の子がある瞬間から、諦めているということだった。英語では自分の姉に勝てないという、
まだ始めてもいない段階で、そう決めてしまったのだ。頭が悪いわけでもないのに、
切ない気持ちになった。実際、私たちもそのように若干の失敗で、可能性をあきらめながら、
生きているのかもしれない。中学校レベルの英語さえものにすれば、外国人と対話することは可能だ。
もし英語が上手になりたいなら、中学校の英語の本を、繰り返して勉強してみて、と言いたい。
その程度の文法なら、対話は十分だ。 そして必要な単語を覚えて聞くことに、
集中することをお勧めしたい。聞き取りに集中してこそ、単語を覚えることができ、リスニングは、
自分の実力より、やや高いレベルが良い気がする。私は日本語を勉強する時、日本のドラマを、
たくさん見たが、その当時「テレビっ子」という、ニックネームまで得た。
興味のある日本の雑誌に載ったトピックを、日本人の知人に頼んで、録音してもらったりした。
そして、ずっと聞きながら、漢字で書かれた単語をひらがなで音をつけて、
辞書を探してみるやり方だった。よく聞こえない単語は何度も聞き返した。
韓国語と日本語は文法が似ている点が、すごく助かった。このようにして聞く過程で、
ある日、相手の言葉が聞こえ、わかり始めたが、その感じはまだ覚えている。
以前ある本で、スパイに、外国語を早く習得させるための方法として、周波数を、
使った学習というのを見たことがある。その国々の言語は、それぞれの周波数を、
持っているので習得しようとする言語に合う周波数を聞かせた後、外国語を、
勉強させる方法だった。脳に認識された周波数が、習得しようとする言語を、
よりよく記憶させてくれるという。周波数の範囲も言語によって異なるのだが、
ロシア語が最も広い周波数を持っているため、ロシア人は言語習得能力が高く
私たちがロシア語を習得するのは、難しいという。方法は様々だが言語は文化であり、
文化は関心や興味を持っている時に、もっと面白くなるのは確かだ。
今は連絡はしていないが、その双子たちは、社会に出て一生懸命生きているはずだ。
英語が上手か下手かは、別としてだ。言うことも、よく聞かなかった双子の兄妹だったが、
今日はただ、良かったことだけを思い出す。